ジエノゲストとは
月経痛の治療では主に薬物療法を行いますが、痛み止めなどでは十分に痛みが改善されないときには、ホルモン剤による治療を行います。よく使うお薬は、低用量のエストロゲンとプロゲスチンが配合されたLEP製剤(いわゆるピルとほぼ同じ内容のお薬)か、ジエノゲストという黄体ホルモン製剤です。
この2つのお薬の共通点は、どちらもプロゲスチン(黄体ホルモン)を含んでいることです。プロゲスチンには、排卵を抑制し、月経量を減らし、月経痛を軽くする働きがあります。異なるのは、LEP製剤にはエストロゲンが含まれているのに対し、ジエノゲストにはエストロゲンが含まれていない点です。
ジエノゲストの特徴
- ① 血栓症の心配がとても少ないジエノゲストにはエストロゲンが含まれていないため、エストロゲンが原因となる血栓症の心配がとても少なくなります。
- ② 月経がこなくなるお薬を飲まないときのエストロゲン分泌は1か月の間に50〜300の間で変動しますが、ジエノゲストを服用すると、おおよそ50〜80の数値が持続して分泌されます。この量は骨の成長を妨げず、健康的な生活ができる適切な量です。子宮内膜があまり発育しないため、休薬してわざわざ月経を起こす必要がなくなり、つまり月経が起こらなくなります。
- ③ 不正出血についてときどき少量の出血が出ることがありますが、ごく少量です。おりものシートや小さいナプキンを常備しておけば心配ありません。
- ④ ピルよりも鎮痛効果が高い痛みに対する鎮痛効果は、LEP製剤(ピル)よりも高い効果が期待できます。当院のアンケート調査では、服用前の痛みを「100」とした場合、ジエノゲスト服用後は「10」と、かなり痛みが軽減されています(ピル服用後は「26」となっています)。
- ⑤ PMS(月経前症候群)も改善する月経がなくなるため、月経前の体調不良も原理的には起こりません。お薬にエストロゲンが入っていないため吐き気も少なく、薬剤費用も3割負担で1か月分約700円です。
※ 効果や副作用の程度には個人差があります。
ピル(LEP製剤)とジエノゲストの比較
- ピル(LEP製剤)のメリット確実な避妊ができること、月経日を調整できること(=出血が起こらない日が事前に分かること)です。
- ジエノゲストのメリット鎮痛効果が高いこと、月経前の体調が改善すること、血栓症の心配がとても少ないことです。
- ジエノゲストのデメリットいつ出血が起こるかが予測できないこと、避妊効果が90〜95%のためコンドームの併用が必要なことです。
どちらのお薬にもそれぞれの良さがあります。お一人おひとりのご希望や体質に合わせてご提案しますので、診察時にご相談ください。なお、LEP製剤もジエノゲストも、服用を中止すればすぐに妊活を始めることができます。
よくある質問
ジエノゲストとピル(LEP製剤)はどう違いますか?
どちらもプロゲスチン(黄体ホルモン)を含み、排卵を抑えて月経量を減らし、月経痛を軽くします。違いは、ジエノゲストにはエストロゲンが含まれていないため、血栓症の心配がとても少なく、鎮痛効果も高い点です。一方で避妊効果は90〜95%のため、コンドームの併用が必要です。
費用はどのくらいかかりますか?
薬剤費用は3割負担で1か月分あたり約700円です。
服用をやめたら妊娠できますか?
LEP製剤もジエノゲストも、服用を中止すればすぐに妊活を始めることができます。