生理痛やPMSなどが酷かったり、避妊薬としてピルを服用されている方の中には、その副作用に悩まされたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか？

本記事では、そんなお悩みの解決策になり得る日本初承認の「スリンダ錠」についてご説明します。

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日本初承認薬のミニピル「スリンダ」とは？

スリンダ®錠28は、日本で初めての「ミニピル」です。正式には「プロゲスチン単剤経口避妊薬（POP）」と呼ばれ、プロゲステロン系ホルモン（黄体ホルモン）のみの薬になります。

エストロゲン（卵胞ホルモン）を含まないため、他の低用量ピルとは異なり、血栓リスクが軽減され、低用量ピルを服用できなかった方も選択肢となりうる避妊薬です。

このたび当クリニックでもスリンダを販売することとなりました。医師による診察行い、それから処方の流れとなりますので、まずは下記からご予約をお願いいたします。

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スリンダの服用がおすすめの方

スリンダは下記に当てはまる方におすすめです。

低用量ピルで副作用があった方

過去に低用量ピルを飲んで副作用を起こしてしまった方でも服用できるのがメリットです。

血栓症のリスクが心配な方

スリンダは、ピルによる血栓症のリスクが特に高いとされる

• 前兆のある片頭痛
• 高血圧
• 喫煙
• 肥満
• 40歳以上

に当てはまる方や、肥満の目安に当てはまる

• 150cm69kg以上
• 155cm73kg以上
• 160cm77kg以上
• 165cm80kg以上

上記の体型の方でも服用できます。

エストロゲンによるむくみ・頭痛・吐き気などに悩んでいた方

エストロゲンは女性らしい体を作るのに必須だったりと欠かせない女性ホルモンですが、一方でストレスや生理周期などにより過剰分泌を起こすと、むくみや頭痛、吐き気といった症状を催すことも。

スリンダはエストロゲンを含まないため、こうした症状が心配な方も服用できるピルとして知られます。

スリンダのメリット・デメリット

スリンダの特徴やメリット、デメリットを比較して下記にまとめました。

比較項目	従来の低用量ピル（LEP）	スリンダ（ドロスピレノン製剤）
成分	エストロゲン＋プロゲスチン	ドロスピレノン（プロゲスチン単剤）
含まれるホルモンの数	2種類（卵胞ホルモンと黄体ホルモン）	1種類（黄体ホルモンのみ）
服用方法	毎日決まった時間に21日 or 28日周期で服用	毎日決まった時間に連日服用（休薬なし）
避妊効果	非常に高い	同等に高い
月経コントロール	月経周期が規則的になる	月経は不規則になる可能性がある
生理痛・PMSの改善	改善されやすい	改善効果はあるが個人差あり
副作用リスク（血栓症など）	エストロゲンによる血栓リスクあり	エストロゲン不使用のため、血栓リスクは低い
服用忘れの許容時間	12時間以内	24時間以内（比較的柔軟）
授乳中の使用	原則として不可（エストロゲンが母乳に影響）	使用可能（エストロゲンなし）
年齢・喫煙制限	35歳以上かつ喫煙者には不向き	比較的安全とされるが、自己判断では不可
肌・ニキビへの効果	鎮静化や改善に効果がある成分が多い	ドロスピレノンも抗アンドロゲン作用あり、改善の可能性あり

スリンダのメリット

スリンダが従来のピルに比べて副作用が小さいため、「効果も弱いのでは？」と思われるかもしれませんが、避妊効果は他の低用量ピルと同等であることが証明されています。

従来の黄体ホルモン製剤では50%程度でしたが、スリンダは約99.6%（※）と排卵抑制効果が確認されているため、他の低用量ピルと同等の避妊効果を持っています。

この効果は、スリンダの有効成分であるドロスピレノンが排卵の抑制、子宮内膜の菲薄化、子宮頸管粘液の高粘稠による精子の侵入障害等により避妊効果を発揮するからです。

また、避妊効果を客観的に評価する指標として「パール指数」というものがあり、数値が低いほど避妊効果が高いことを意味します。

スリンダのパール指数は、正しく使用された場合0.41（100人がスリンダを服用して妊娠した人が0.41人ということです）とされています。これは低用量ピル（COC）と同等の避妊効果です。

※：あすか製薬株式会社PDF

スリンダのデメリット

スリンダの副作用として不正出血が起こりやすいことが知られますが、飲み続けることで改善されていきます。

また、休薬期でも生理が来ないケースが多く報告されており、スケジュール管理が難しくなる点にも注意が必要です。

スリンダの副作用

スリンダの副作用として

• 不正出血
• 頭痛
• 吐き気
• 気分の変化

などが報告されていますが、これらの症状は通常、使用開始から数ヶ月で改善されることが多いです。

スリンダの飲み方と注意点

ミニピルであるスリンダは飲み忘れや服用時間がズレてしまう（3時間以上）ことで、避妊効果が下がることがあります。毎日同じ時間に服用することが重要です。

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まとめ

日本初承認のミニピル「スリンダ」についてご説明しました。

生理痛やPMSが重いのに副作用が心配でピルの服用を躊躇わざるを得なかった女性たちの希望となり得る薬です。

しかし、スリンダであっても100%の避妊効果はありません。高い避妊効果を得るために正しい服用方法を理解して服用しましょう。