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| ●切迫早産といわれたら |
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妊娠したことのある人は、一度くらいは「切迫早産ぎみだから気をつけて」といわれたこともあるんじゃないでしょうか。
切迫早産といわれると、「エー!!早産しちゃうのー??」とびびってしまう方もいるかもしれませんが、ここで一つ注意事項。
切迫早産と早産とは違うので、「切迫早産ぎみですね」と医師にいわれてもあわてないで。
(ただし今からお話することには十分気をつけて!中にはほんとに危ない人だっているんだから)
早産っていうのは妊娠22週0日から妊娠36週6日までに実際に分娩にいたってしまうことをいうのですが、切迫早産というのは「このままだとほんとに早産になっちゃうよ」という状態をいうのです。(日本では早産の頻度は、全分娩数の約5%といわれています)。だから、医師から「切迫早産です」とか「切迫早産ぎみだから気をつけて」といわれたら、ほんとに早産にならないように日常生活に気をつけたり治療をうけたりする必要があるよってことなんです。切迫早産はより早く症状に気付き、早め早めに対応することが大切!
より早く症状に気付いてねっていわれても、切迫早産の症状を知らなければ気付くこともありません。
■切迫早産の症状って?
お腹がはったり、何となくお腹が重い感じがしたり、腰が痛かったり、無性に尿が近くなったり…。
でもこれって妊娠週数が進んでお腹が大きくなってくるとほどんどの妊婦さんが経験する症状ですよね。
しかしながら、病的なお腹のはりと病的じゃない生理的なお腹のはりの違いはあるんです!
そもそも切迫早産っていうのは、
(1)絨毛羊膜炎という感染による場合、
(2)頚管無力症(お腹ははっていないのに子宮口が開いてくる病気)によるばあい、
(3)子宮筋腫や子宮奇形などがあったり、多胎妊娠などが原因で起ります。
頻度的には(1)がダントツ1番!!
■絨毛羊膜炎ってなに??
膣の中の細菌が増えると炎症がだんだん子宮頚管のほうにすすみます。すると子宮口を柔らかくさせたり、子宮が収縮しやすくなるような物質が産生されてお腹がはりやすくなって子宮口が開きやすくなります。
これがさらに進んで子宮の中まで炎症が進むと、絨毛膜羊膜炎といって炎症がちょっとやそっとのことではおさまりにくい状態となり、お腹のはりも止めにくい状態となります。
生理的なお腹のはりっていうのは妊娠30週くらいからはでてきます。これはおりものも増えず、はりも周期的でなく、休めば落ち着く程度のものです。
ただ、病的なお腹のはりの場合には絨毛羊膜炎や頚管炎などの炎症を伴う場合が多いため、汚いおりものが増えくる場合が多いんです。
何となくおりものが汚いし、おなかがはるし、なんて時は要注意!!!!
早めに医師に相談しましょう!!
■切迫早産ー特にこんな症状には注意。早く病院へ行こう!
水っぽいようなおりものや汚いおりもの、血液の混じったようなおりものがあったり、出血がある場合。不規則な下腹痛があったり無性に尿が近い場合。お腹が何となくはる場合。
このくらいの症状なら、できるだけ早く病院を受診して検査してもらい、早産予防のための治療をうけましょう。
■これは危ないーいますぐ入院が必要か?
規則的で生理痛のような痛みを伴う子宮収縮がある場合、出血を伴うような規則的な子宮収縮がある場合。出血量が多い場合。破水してしまった場合(水が流れるようなおりものがでます)。
■前回切迫早産で入院した人、要注意です
早産した(切迫早産じゃないよ、ほんとに早産になっちゃった人です)次の妊娠では、やっぱり早産の可能性が高くなります。
前に1回早産した場合には約20%、前に2回早産したことのある人は約30%の確率で次の妊娠で早産が起るといわれています。
頚管無力症の素因があったり、子宮筋腫や子宮奇形がそのままだったりすれば早産をくり返す可能性が高いのですが、前回絨毛羊膜炎が原因で早産になってしまった方はこれを予防することによって早産を予防することが十分可能です。
■前回早産になった人、次の妊娠では十分対策をたてて!!
前回早産になった人は、次の妊娠でも入院する可能性は高いわけですから、十分妊娠中の対策をたてておきましょう。
入院中、上の子供はどこに預けるか、現在の住居地で入院するか、里帰りして入院するかなど、考えておきましょう。(切迫早産って、病院を受診したら突然「今すぐ入院して下さい」ともいわれがちなんですよね。)
切迫早産の程度によっては、里帰り出産の予定だったのに、帰れなくなってしまうこともあります。
■残念ながら入院になってしまった場合
残念ながら入院となってしまった場合、いかに分娩時期をのばすかということが重要になります。
治療に関しては、まずは安静にすることが基本になります。
病気の程度によって、病棟内歩行可能、シャワー可能な安静度が軽度な場合から、絶対安静、ねたきりで、24時間持続点滴で子宮の収縮をとめる薬(ウテメリンやマグネゾールという薬を使います)を使ったリする場合まであります。
更に、絨毛羊膜炎などが原因の場合には子宮の収縮をとめる薬だけでは不十分で、炎症をとめるために抗生物質を使ったり、ミラクリッドという薬を使ったリもします。
いよいよ子宮の収縮が止められなさそうだけれども、まだ赤ちゃんが未熟だという場合には、赤ちゃんの肺の成熟を促し、すこしでも赤ちゃんが生まれたあとに呼吸の状態がよくなるように、副腎皮質ホルモンというお薬をお母さんに投与することがあります。
■あともうすこしがんばろう!!
妊娠の後期に入ってからの入院ならばいざしらず、早い時期から入院になってしまい、なおかつ重症の場合、お母さん達は本当にめいってしまいます。
いつ生まれてしまうかという不安、絶対安静をしいられる生活(本当にしんどいんです)、絶対安静になってしまうとシャワーも入れなくなってしまうんです。
毎日毎日点滴ばかり。寝たきり生活なので便秘にもなるし、便秘になればお腹もはるし…。不安、不満がつのります。一体いつまで我慢すればいいの?
でももう少しです。頑張って!!!
■もし赤ちゃんが早産になった場合
| 妊娠22〜23週: |
この時期に生まれてしまった場合、残念ながら赤ちゃんの救命は困難です。 |
| 妊娠24〜27週: |
後遺症の心配(未熟児網膜症など)など、デリケートな時期です。 |
| 妊娠28〜29週: |
赤ちゃんの救命率がぐっとあがります。 |
| 妊娠30〜31週: |
後遺症の心配が減ってきます。 |
| 妊娠32〜33週: |
ずいぶん安心できる週数になります。 |
| 妊娠34〜35週: |
ほぼ後遺症の心配はなくなります。もし生まれてしまったとしてもまず大丈夫な週数に入ります。 |
| 妊娠35週後半から: |
よほど子宮口が開ききっていない限りは無理にとめる必要はない時期になります。 |
未熟児を扱うような周産期医療センターでは、まず妊娠28週までなんとか持たせることを第一目標にしています。
なぜならそれ以降はずいぶんと後遺症や救命の心配が減ってくるからなんです。
もし早い時期に入院になってしまっても、永遠に入院というわけではないし、すこしでもお腹の赤ちゃんがいい状態で生まれて来れるように、お母さん頑張ってください!!!
それから切迫早産で入院していたお母さん達にありがちなことなのですが、妊娠35週までもってしまうと、案外予定日までしっかりもってしまうことがよくあります。
今までずっと安静にしていて急には切り替えにくいかもしれませんが、もう退院OK、
安静にする必要無いよといわれたら、せっせとからだを動かしましょう。切迫早産で入院していたけど、予定日超してしまって誘発ってこともままありますので…。
■運動するから、働いているから早産しやすくなるかって?
決してそんなことはありません。先ほどお話した、絨毛羊膜炎という、炎症がすすんだ状態にならなければ、生理的範疇のお腹のはりですむ場合がほとんどです。でも、働いているお母さんってやっぱり負荷はかかりやすいもの。仕事中も暇を見つけてなるべく休憩をとるようにしたり、家に帰った時はなるべく休んだり、御主人にも家事を手伝ってもらったほうがいいですね。
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